患者さんに誕生日ハガキを送るべきか

治療院の患者さんに誕生日ハガキ(バースデーカード)って効果あるの? 出すべきなの? の疑問にお答えいたします。

結論としては「効果アリ」です。でも、ただ出せばいいってもんじゃない。メリットもあればデメリットもある。そしてやるからには掛けた手間の何倍にもなるようなリターンを得たいはず。

この記事を読めばあなたがどんな誕生日ハガキを出せばいいのか、はたまた出さなくてもいいのかがわかります。興味ある先生は最後まで読んで実践してください。

治療院の誕生日ハガキのメリット


どんなことにもメリットとデメリットがあります。治療院の誕生日ハガキも例外じゃあない。メリットは

  • 患者さんとの関係性構築
  • 休眠患者さんの掘り起こし
  • 通院頻度(回数)の増加

などが挙げられます。それぞれを詳しく解説しますね。

患者さんとの関係性構築

誕生日を祝われて普通は悪い気はしません。多数ではないですが「こんなことまでしてくれるんだ!」と感動してくれる人もいるかもしれません。

治療院に限らずですが、なにか商品やサービスを購入する場合「誰から買うか」はめちゃくちゃ重要。「なにを買うか」も大事なんですが、それ以上に「誰から買うか」も大切な基準になるんですね。なぜなら人は感情で動いているからです

治療の腕はいいんだけど、あんまり人間的な部分は好きじゃない。そんな状態であれば、治療という目的を達成してしまえばもうその治療院に用はなくなります。おそらく患者さんの紹介もなかなか見込めないでしょう。

また、あなたがGoogle地図検索(Googleマイビジネス)などのレビュー投稿をお願いしても、それに応じてくれる可能性は低くなるし、逆にネガティブなレビューをつけられるかもしれません。

誕生日は年に1回ですから、関係性構築にはタイミング的に合わない場合もありますが、それでも関係を深くするツールにはなり得ます。

休眠患者さんの掘り起こし

不調が改善して通院の必要がなくなった患者さんでも、いずれまたなにかの不調が出て通院が必要になる場合があります。そのときにあなたの治療院に来てくれると、経営にめちゃくちゃ有利です。

もしこれがすべての患者さんで達成できれば一生安泰の治療院経営ができるぐらい重要なことです。

でも治療院はなにもあなたの院だけではありません。ちょっと周りを見渡してみれば同じ商圏内に何十院もの接骨院・鍼灸院・整体院があるはず。

なので現実はやはりそうはいかず、かつてあなたにお世話になったはずの患者さんでも、ふらふら~とあなたのライバル院に流れていきます。たいした理由もなくです

サクッと他院に流れ「腰痛で苦しんでいるときに治してあげて感謝されたから、なにかあればまたウチを頼ってきてくれるはず」なんて治療家の思い込みなんぞ木端微塵に打ち砕いてくれます。

それを阻止する効果が誕生日ハガキにはあります。誕生日ハガキでなくても別にいいんですが、そのハガキをもらったときがなにか不調が気になる状態にあれば「どうせならこの先生のところに行こう」となってくれるからです。

通院頻度(回数)の増加

通院頻度を上げることは治療院経営に大きな影響があります。

たとえば3か月に1回メンテナンス通院される患者さんがいたとします。この人が2か月に1回になったとして考えてみてください。おそらく感覚的には変わらないと思います。でも3か月ごとだと年間4回ですか、2か月ごとだと6回なので売上げは1.5倍になります。

もちろん一人の患者さんでは大きな売上げにはなりませんが、全体としてみると大きな売上げにつながるんです。

「先月ぐらいからずっと来ようと思っていたんだけどついつい先延ばししちゃって」ってなことを言う患者さんはあなたの院にはいませんか?

症状が明確にあって辛い状態だとちゃんと通院しても、メンテナンスとなるとついつい忘れてしまいがち。そこを誕生ハガキという理由をつけて接触し、ついでに思い出してもらうんですね。

治療院の誕生日ハガキのデメリット


どんなこともでもそうですが、一定数は否定的にとらえる人もいます。誕生日ハガキでも同じ

  • 私に気でもあるのかな?なんか気持ち悪い
  • そういうことのために連絡先を教えているんじゃないんだけど
  • 治療院がやること?なんか違和感感じる
  • 治療院行ってること家族に内緒にしてのに困る
  • 私がこんなに苦しんでいるのになんか素直に喜べない

と、感じる患者さんはゼロではありません。実際にそういった話を聞いたことがあります。

なので、そういったことが少しでもあるならやりたくないという先生は最初からやらなくてもいいです。誕生日ハガキなんぞ絶対に送らなければならないものでもありません。

もちろん「そういった否定的な人は一定数いる」ということわかった上でそれでもメリットのほうを取りたいというのであれば、やってもらっていいです。さっき書いたように治療院経営においてどんなことでも否定的な意見をゼロにするのは無理ですから。

ただし、否定的なものにならないようにするためにも、患者さんの状況や内容は考えたほうがいいとです。

たとえば重症患者さんで気持ちも落ち込んでいる患者さんと、症状が治って喜んでいる状態の患者さんでは内容は変わってきて当然です。また、人によっては送らないという選択もアリです。

なにも考えずに定型文のコピペだけを送るのは成果も半減するので、送るならきっちり考えましょう。

治療院の誕生日ハガキに割引クーポンは必要か?


「誕生日ハガキなんだからプレゼントとして割引クーポンなどをつけなければならない」と考えている先生は多いです。これはどっちでもいいんですが、目的や顧客層、あなたの考え方をしっかり整理して考えてください。

たとえば目的が関係性の構築であれば、クーポンなんぞつけなくてもいいんです。純粋にその患者さんの誕生日を祝ってあげればいいだけ。

参考にならないかもですが、僕が治療院を今しているなら割引クーポンなんて死んでもつけません。割引クーポンをつけたらそれは誕生日に便乗したたんなるセールスになってしまうからです。セールスが悪いわけではありません。それとこれは分けたほうがいいと考えていて、単なる僕の価値観です。

顧客層に関していうと、割引クーポンになびく人かどうかという意味です。

たとえば来院したきっかけがホットペッパービューティーであれば、その人はクーポンで動く層の可能性があると予想できます。

またほぼ保険の接骨院であれば、自費で行っている物療機器を無料プレゼントなどにすればある程度の反応が出るかもしれません。顧客層が価格の安さを基準にしがちな属性だからです。

と、このようにしっかり考えたうえでクーポンなどをつけるかどうかを決めてください。

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