あなたの治療院ではクレジットカード決済は対応していますか? カード決済やQRコード決済などのいわゆるキャッシュレス決済は、小さな治療院でも準備したほうがいいです。
もし僕が今治療院経営をしているなら必ず導入します。理由は簡単、売り上げに貢献してくれるからです。
この記事では治療院がキャッシュレス決済を導入するメリット・デメリットをお伝えします。まだ導入されていない先生は必ず最後まで読んでくださいな。
治療院でキャッシュレス決済を導入するメリット
まずは整体院や鍼灸院など治療院でクレジットカード決済・QRコード決済を導入するメリットについて。
- 支払手段が増える
- 手持ちがなくても買える
- 心理的なハードルが下がる
これらが代表的なメリットです。
支払手段が増える
基本的に商売をするなら、支払手段は多いに越したことはありません。なぜなら、それぞれ決済方法の好みが違うから。
世の中には現金じゃなきゃ嫌だ。カードはそもそも持っていない。なんて人もいれば、その反対で、カードじゃなきゃ嫌だ。という人も存在します。
あ、ちなみに僕は完全に後者です。支払いはすべてカードで行いますし、現金払いしかない店は極力行きたくないです。すみません余談でした。
これを書いているは2021年ですが、この時代で普通に治療院をやっていれば「カードは使えますか?」とか「paypayは使えますか?」という質問は何回も受けたことがあるはずです。
で、予約の段階などで使えませんと答えたら「じゃあいいわ」と断られた経験をお持ちの先生もいるとかと思います。当たり前ですがカード決済を導入すると、そういった取りこぼしはなくなります。
一人そういった患者さんが存在するということは、隠れているだけでもっと多くの予備軍が存在すると思ってほぼ間違いありません。
また、絶対にカードでないとダメ。というわけではないけど、今日はカードがいい。という人も存在します。
これを読んでいる治療院経営者の多くは給与所得者ではないので、給料日前にお金がないという感覚はあまりピンとこないかもしれません。でも、世間は圧倒的に給与所得者が多いので、給料日前の財布はだいたい寂しいようです。
ちゃんと計画的に通院しないといけないのはわかっている。でも今は給料日前でピンチだから無理。カードでもいいなら行くんだけど・・・という患者さんに対応できるわけですね。こういった患者さんも計測のしようがありませんが、それなりにいるのではないでしょうか。
以上の理由から、とにかく支払手段が増えるというのは、治療院経営の観点からみれば必ずプラスに働きます。
手持ちがなくても買える
これは1番で挙げた給料日前とは、同じ意味の場合もありますし、少し違っている場合もあります。もっともわかりやすいのは回数券の販売などです。
例えば、10回回数券を58,000円で販売していたとします。それに価値を感じ、是非購入したいと思ったとして、はたして何割の患者さんの財布にそこまでの現金が入っているでしょうか。
顧客層にもよりますが、入っていないほうが多いんじゃないかな?
じゃあ次回買ってもらえばそれでええやん。とあなたは思うかもしれませんが、次回までその決意が維持されている保証なんてどこにもないのです。
吟味してから購入する患者さんももちろんいます。しかし仕組みを作ってしまえば、回数券は初回~2回目がもっとも売れるようになります。鉄は熱いうちに打て、ではありませんが、患者さんが決意したときにその場で決済できる手段があるのと、ないのとの違いは大きいのです。
ちなみに僕が主宰する加藤会の先生に聞くと、ほぼ全員が回数券の決済はカードが圧倒的に多いと答えます。もう大きな現金を持ち歩く時代ではなくなりつつあるのかもしれません。
回数券については以下の記事も参考にしてください
心理的なハードルが下がる
カードで支払いをすると、なぜかあんまり払ってない感覚に陥る人がいます。払っている金額はほぼ同じです。でも、今その場で財布の中の現金が減らないので、払っていない感覚になるんですね。
それがはたして長い目で見ていいことなのかどうかと言えば、断言できない部分も少しあります。カードを無節操に使ったことのへの後悔などが、あなたの治療院に向く可能性があるからです。
ただ、そこまで考えだすとややこしくなるので、ここでは一旦無視しておきます。
以上が、おおまかなメリットです。
カードが使えるからこの整体院にしよう。カードが使えないから別の整体院にしよう。という判断基準のひとつになる可能性があるからには、新規集客におけるメリットはあります。
患者さんはさまざまな点を見てあなたの治療院を選択しますが、意外とその最後の決め手ポイントは些細なことだったりもします。もちろんそれがカード決済できるかどうかが入る可能性は十分にあるということ。
また、リピートに関しても上記したように、メリットはあります。家計が苦しい時期でも払えることや、回数券売り上げ促進は、そのままリピートに直結することですから。
僕のクライアントでも、カードを導入することで回数券を購入される患者さんが増えた。という先生が何名もいらっしゃいます。明確なデータを出されているようではないので、感覚的なことになりますが、回数券の売り上げにも貢献しているのは確実だと思います。
カード決済を導入するデメリット
ではここからはデメリットについてお伝えしていきます。
代表的なデメリットはこんな感じです
- 手数料を取られる
- 入金が後から
- 導入初期費用やランニングコストが掛かる
- 管理運営が面倒ください
このあたりがデメリットではないでしょうか
手数料を取られる
売り上げ金額に対して、約3%~約7%の手数料が発生します。この手数料の率は契約する会社によって異なりますので、そこは導入前によく確認する必要があります。
都度払いのカード決済しか使わない場合は3%~4%ほどの手数料の決済代行会社を使えます。ただ回数券や高額なパッケージ商品も扱いたいのであれば、安い手数料で取り扱っている決済代行会社がほぼないので、4%~10%ほどの手数料が必要になる場合があります。
カード決済会社や手数料の比較はこちらの記事に詳しく書きましたので、参考にしてくだい。
入金が後から
商売をする上で入金が遅れることはマイナスです。売り上げを広告宣伝費などで投資し、投資した以上のものを得ることで経営は大きくなっていくからです。
入金についても契約した会社によってさまざまです。入金が1か月後や2週間後にまとめて行われる会社もありますし、早いところでは翌日入金なんてのもあります。
翌日入金などの会社を選べばこのデメリットはあまり気にしなくていいかもしれませんね。
導入初期費用やランニングコストがかかる
導入時には多くの場合、カードリーダー購入費などの初期費用が掛かります。また月額費用が発生することもあり、カード決済のシステムを維持するために費用がかかることになります。
ただ、これらに関しても、最近は大きく変わってきています。例えば、初期費用無料の会社もあります。月額費用が0円の会社もあります。
なので、うまく会社やプランを選べばこれもそこまでのデメリットにはならないでしょう
管理運営が面倒くさい
新しいシステムを導入するからには、それを覚える必要もあります。機械が苦手という先生にとっては、それなりの労力になるかもしれません。
また現金以外の決済が増えるわけですから、少しとはいえどもやることが増えます。
以上がデメリットにはなります。
以前に比べれば導入のデメリットは大幅に減っているのは確かです。途中にも書いていますが、さまざまなサービスを提供する会社が増えたからです。
かつてなら導入費用もそれなりに必要でしたし、そのほとんどが固定の月額料金が必要でした。
これは扱う数が少ない小規模治療院にとっては、デメリットが大きいです。月に数件しかカード決済をしないような治療院なら、それらの費用はマイナスが大きいからです。
しかし、今は小規模の個人経営でも導入しやすく、運営しやすいサービスが増えました。導入費ゼロや、固定の月額費用がいらないプランを提供する会社も少なくありません。つまりデメリットは減ってきたといえます。気になるのはおそらく手数料ぐらいだと思います。
まとめ
カード決済はたとえ一人治療院でも、できるだけ導入したほうがいいというのは僕の考えです。なぜならここで書いたようにメリットのほうが多いからです。
数年前なら治療院ではまだまだカードが使えない院が多く、ちょっとした差別化にもなっていました。でも今はもうあって当たり前です。「カード決済できないの?マジで?」になる日も近いと思います。
月額手数料のかからないタイプなら、そんなにデメリットもありません。カード決済は必ず導入したほうがいいです。
どのカード決済会社を使えばいいかわからない先生は以下の記事を参考にしてください