治療院のSEOは、今も効きます。ただし、SEOだけで新規の患者さんを集められた時代は終わっていて、今のホームページは「探している人が最後に確認する場所」としての役目のほうが大きくなっています。この記事では、一人治療院が業者に頼らず自分でやるSEOの基本を7つに絞って書きます。あわせて、Googleが「誰が書いたか」を見るようになった理由と、AIによる概要やChatGPTで院を探す人が増えた今、何が変わって何が変わらないかまでお伝えします。
僕は整体院とリラクゼーションサロンを経営していた元経営者で、今は治療院のコンサルタントをしています。クライアントの院のホームページを15年近く見てきました。2016年と2020年に書いたホームページ集客の記事4本を、2026年10月に1本にまとめて書き直しています。
治療院のSEOは今も効きます。ただし「SEOだけで集客する」は、もう無理です
SEOというのは、「新大阪 整体」のような検索をされたときに、あなたの院のホームページをできるだけ上に表示させる施策のことです。正式名称は検索エンジン最適化ですが、覚えなくていいです。上に出す工夫、それだけです。
2015年くらいまでは、これだけで集客できました。僕も自分の整体院とサロンで、吹田市でも豊中市でも茨木市でも、地域名と業種の検索で3番以内に表示されていた時期があります。当時はそれでわんさか来てくれたんですね。
今はそうはいきません。理由は3つあります。
一つ目は、Googleマップです。今は「接骨院」と業種だけ入れても、「腰痛 治療」と症状名を入れても、検索結果の上のほうにマップと近所の院が3件出ます。自然検索の順位が同じでも、その分だけ下に押し下げられます。
二つ目は、ポータルサイトです。エキテン、ホットペッパービューティー、しんきゅうコンパス、EPARKといったサイトが、地域名と業種の検索で上位に並ぶようになりました。一人院のホームページが、これらと同じ土俵で順位を争うことになります。
三つ目は、Googleが医療や健康の分野で「誰が書いたか」を重く見るようになったことです。これは次の章で詳しく書きますが、症状名の検索では治療院のサイトが病院やクリニックのサイトに押し出されました。
僕のところにも、「以前はSEOだけで月に20人来ていたのに、今は数人です」という相談が来ます。やり方がまずかったわけではなく、検索結果の画面そのものが変わったので、仕方のないことなんですね。
それでもSEOをやる理由は、ホームページが「最後に確認する場所」だからです
ここまで読むと、SEOはやめてマップと広告だけでええやん、となりそうですが、そうはなりません。理由はホームページの役目が変わったからです。
10年前なら、チラシを見た患者さんはチラシを片手にそのまま来院してくれました。今はチラシで院を知って、ホームページで料金と先生の顔を確認して、納得してから電話をします。チラシだけでなく、看板で見つけた人、Googleマップで見つけた人、紹介された人、ポータルで見た人、AIに聞いた人、全部がホームページを最後に確認してから来ます。僕のクライアントでも、チラシは変えずにホームページの中身を充実させただけで、チラシの反応が上がった例があります。

もう一つ、Googleマップの順位にもホームページが関係します。Googleはローカル検索の順位を関連性・距離・知名度の3つで決めていて、知名度には「ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数」が含まれると説明しています。ホームページの中身が薄いと、マップの側でも損をします。マップの対策そのものは治療院のMEO対策|整体院・整骨院・鍼灸院が自分でやる8つの手順に分けて書きました。
だから今のSEOは、「検索から直接たくさん集める」ためではなく、「どのルートで知った人も、ホームページで安心して予約できる」ようにするためにやります。集客全体でどの順番に手をつけるかは整体院の集客方法|一人院が暇から抜け出す順番と6つの基本に書いたので、この記事はホームページの中身だけに絞りますね。
治療院のSEOで一番変わったのは、Googleが「誰が書いたか」を見るようになったことです
治療院のSEOを語るうえで、避けて通れない話です。
Googleは2017年12月に、医療や健康に関する検索結果の改善を発表しました。公式ブログには「医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ60%に影響します」と書かれています。この時期から、多くの治療院のサイトで症状名のキーワードのアクセスが減りました。
Googleはお金と健康に関わる分野をYMYL(Your Money or Your Life)と呼び、ここでは特に、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を厳しく見ると説明しています。Googleの文書には「中でも、信頼性は最も重要なものです」とあります。一方で「E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありません」とも書かれていて、点数が付くわけではなく、質を判断する考え方として使われています。
治療院にとっての現実はこうです。2023年に見たときは、「肩こり」なら治療院のサイトも普通に上位に出て、「腰痛」は医療機関が少し強く、「頭痛」は病院とクリニックばかりでした。2026年10月に見直すと、その差はほぼなくなっていて、肩こりでも腰痛でも頭痛でも、症状名だけの検索で上に並ぶのは整形外科学会、製薬会社、病院やクリニックのサイトです。治療院が出てくるのは、検索結果の中のGoogleマップの枠と広告の枠だけでした。先生の腕の問題ではなく、Googleが「症状の説明は医療機関が書くべき話題」と分類しているので、治療院が症状名だけの記事で全国の病院と争っても勝ち目がありません。
だから、戦う土俵を間違えないことです。治療院は地域の商売なので、相手は全国の病院ではなく、同じ商圏の院です。「地域名+業種」と「地域名+症状」。この2種類の検索で、同じ地域の院より分かりやすく、誰が書いたかがはっきりしているサイトを作る。これが治療院のSEOの全体像です。
一人治療院のSEOでやることは7つです。順番にやれば業者はいりません
SEOはやることが無限にあるように見えますが、治療院が自分でやるなら、この7つで十分です。地域の商圏で争うだけなので、ここまでやれば1ページ目に入る地域はかなり多いです。もちろん、1ページ目に出ればわんさか来るという意味ではなくて、まず土俵に乗るということですね。

基本1:狙うキーワードは「地域名+業種」と「地域名+症状」の2種類に絞る
最初に決めるのは、どの検索で上に出たいかです。欲張らず、「新大阪 整体」のような地域名+業種と、「新大阪 五十肩」のような地域名+症状の2種類にします。「整体」や「腰痛」だけの検索で全国の上位を狙うのは、一人院がやることではありません。
地域名は、院の最寄り駅名と市区名の両方を見てください。検索窓に地域名を入れると出てくる候補(サジェスト)と、Googleビジネスプロフィールの「ユーザーが検索した語句」を見ると、実際にどう探されているかが分かります。業種名は、柔整師の院なら「接骨院」「整骨院」のどちらで探されているかも地域で違います。
基本2:タイトルタグに「地域名・業種・特徴」を入れる
タイトルタグは、検索結果の青い見出しに出る文章です。一番簡単で一番効く施策なので、ここだけは業者任せにせず自分で決めてください。考えることは2つ、どの検索で上に出たいかと、検索結果で見たときにクリックしたくなるかです。
たとえば「新大阪 整体」で狙うなら、こうなります。
「新大阪で整体は無痛だから女性でも安心な加藤整体院」
ここに症状や営業時間の特徴を足すと、拾える検索が広がります。
「新大阪で整体は女性の腰痛に特化した加藤整体院|土日も20時まで」
文字数は30文字前後が目安です。本文に書いていないことをタイトルに入れても、その言葉では上がりません。そしてもう一つ、全ページを同じタイトルにしないことです。トップは院名と地域、料金ページは「料金」、五十肩のページは「新大阪 五十肩」と、ページごとに違うタイトルを付けます。全ページ同じタイトルのサイトは、業者が作ったサイトでもよく見ます。
基本3:見込み患者さんが知りたいページを全部そろえる
ホームページがチラシや看板と違うのは、情報をほぼ無限に載せられることです。だから書くことは「全部」で、全部というのは、いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように・いくらで、です。これをページに割ると、治療院のホームページに必要なページはこの11個になります。
| ページ | 書くこと |
|---|---|
| トップ | どんな悩みの人が対象で、その人がどうなれるのか、なぜそうなれるのか |
| 料金(メニュー) | 料金はページの一番上に。複数コースがあるなら、どんな施術で・誰にぴったりで・どうなれるかの違い |
| アクセス | 住所・Googleマップ・写真つきの道案内の3つ。地図も一番上に |
| プロフィール | 資格・経歴・考え方。書けるだけ書く |
| 初めての方へ | 院のコンセプト、通院の考え方、伝えておきたいこと |
| 施術の特徴 | 他と何が違うか、どんな流れで何をするか、何に対応できるか |
| 来院された方の感想 | 文章だけでなく写真や動画も |
| よくある質問 | すでに書いてあることでも、ここにもう一度書く |
| 症状ページ | 対応できる症状を1症状1ページで |
| 症例ページ | 患者さん一人ひとりの経過 |
| 院内の紹介 | 設備、雰囲気、駐車場 |
料金とアクセスだけ補足します。料金ページを開く人が一番知りたいのは料金なので、予約の取り方や通院間隔の説明を先に書かず、料金を一番上に置いてください。アクセスはGoogleマップの埋め込みだけで済ませる院が多いですが、カーナビ用に住所が欲しい人、地図アプリが苦手な人がいるので、住所と写真つきの道案内も載せます。
それと、2025年2月18日に厚生労働省が出した「あはき・柔整広告ガイドライン」では、自分で検索して見るウェブサイトは原則として広告に当たらないと明記されました。そのうえで、自費の施術所がウェブサイトに載せるべきこととして、問い合わせ先、施術内容と通常かかる費用の範囲、主なリスクや副作用の3つが挙げられています。整体院には法律の広告制限はありませんが、この3つは患者さんが知りたいことそのものなので、業種に関係なく書いておいたほうがいいです。ガイドラインの中身は鍼灸院の集客方法|広告制限の中で一人院が新規を集める5つの順番の「順番2」に詳しく書きました。
基本4:症状ページは1症状1ページ。症状名を変えただけのコピーは作らない
ここから先が、ホームページを育てる部分です。症状ページで守ることは一つ、1症状1ページです。一つのページに腰痛と肩こりと膝痛を全部書くと、「新大阪 腰痛」で探している人にとっては余計な情報だらけになり、読みにくいし上がりにくいからです。
症状ページに書くことは、この順番をすすめています。
- こんな人にぴったり(その症状で、具体的に何に困っているか)
- その人がどうなれるのか
- その理由は何か
- 事例やエビデンス
- 通院回数の目安
- 症状そのものの説明
書き方で注意してほしいのは、専門用語です。真面目な先生ほど解剖や生理学の言葉で書きたくなりますが、読むのは一般の人で、Googleも一般の人が理解できる文章を評価します。「うちのほうがちゃんと勉強して書いているのに、素人みたいなサイトに負ける」という相談は多いですが、読んだ人がすぐ閉じるページは、どんなに正しくても評価されないんですね。
もう一つの注意は、コピーです。症状ページを作れと聞いて10ページ作ったけれど、症状名が違うだけで中身はほぼ同じ、という院はかなり多いです。これは評価されないだけでなく、下がることもあります。10ページ作るより、きちんと書いた1ページのほうが評価されます。
症状ページの実物は、僕が作った実在しない整体院のサンプルサイトの五十肩のページを見てもらうと形が分かります。症状ページをChatGPTで作る手順とテンプレートも配っているので、ゼロから書くより速いです。
基本5:症例ページを増やして、症状ページに内部リンクする
症状ページが「腰痛の人全員」に向けたページなら、症例ページは「腰痛で来た38歳の井上さん一人」に向けたページです。来院前の悩みと経緯、来院時の状態とあなたの見立て、改善の経過、改善後のこと、あなたの総括。この順で書きます。患者さんの数だけ書けるので、ホームページを育てるネタとしては一番向いています。
そして、腰痛の症例ページから腰痛の症状ページへリンクを張ります。腰痛の症例が50本あって、全部から腰痛ページにリンクがあれば、Googleはそのページが腰痛について詳しいページだと判断しやすくなります。他のサイトからリンクをもらう外部リンクは治療院には望めませんが、内部リンクは自分で全部コントロールできるので、治療院はこちらに力を入れたほうがいいんですね。
症例ページには、もう一ついいことがあります。「新大阪 整体」のような誰でも思いつく検索ではなく、「産後 腰痛 抱っこ 痛い」のような、検索する人は少ないけれど悩みは深い言葉を拾えることです。こういう検索から来た人は、来院する率も続く率も高い傾向があります。
症例ページで守ることは2つだけです。ビフォーアフターの写真を加工しない、効果を断言しない。この2つはガイドラインの「掲載すべきでない事項」にもあり、景品表示法にも触れやすいところです。
基本6:プロフィールに資格・経歴・考え方を書けるだけ書く
前の章で書いた「誰が書いたか」に、一番直接効くのがプロフィールです。少なくとも、持っている国家資格と経歴は載せてください。柔整師や鍼灸師が書いたページなのか、誰が書いたか分からないページなのかで、Googleの見方も患者さんの見方も変わります。医師にはなれませんが、「資格を持った人がやっている」ことを示すのはすぐできます。
そのうえで、出身校、経歴、家族、趣味、なぜこの仕事をしているのか、これからどうしたいのか。書けることは全部書くのをすすめています。プロフィールなんて誰も読まない、と言う先生は多いです。でも読む人は隅々まで読みます。そういう人ほど、来院してからいい患者さんになる傾向があります。既存の患者さんも、2回目以降に先生のことをもっと知りたくなってプロフィールを読み返しているので、薄いページだと損しかないんですね。
基本7:スマホで「すぐたどり着ける・見てすぐわかる・迷わず選べる」
最後はスマホです。治療院のホームページを見る人の大半は、今はスマホです。僕のこのブログも、Search Consoleで見ると表示の約8割がスマホからです。
以前、僕のメルマガ読者254名にスマホサイトのアンケートをしました。スマホサイトでイライラすることの1位は「重たい、なかなか表示されない」で72.7%、2位は「知りたい情報にたどり着けない」で57.8%、3位は「タップするところが小さい」で41.8%でした。そして、右上の三本線のメニューの存在を知らない人が3人に1人いました。回答者は治療院の経営者なので一般の人より少し偏りはありますが、ネットに詳しい人ほど「こんなの誰でも分かる」と思っている部分で、実際には取りこぼしが起きているということです。詳しい数字はアンケートで判明!治療院スマホサイト集客の必須施策にまとめています。
やることは3つです。
- すぐたどり着ける:電話番号、ネット予約、料金、場所、プロフィールは、スクロールしても画面から消えない場所に置く。三本線だけでなく「メニュー」と文字を添える
- 見てすぐわかる:トップと症状ページの最初の画面で、誰向けの院か、どうなれるか、誰がやっているかが分かる。長い説明は下か別ページに
- 迷わず選べる:腰痛整体、肩こり整体、自律神経整体とコースを並べない。新規の段階では選ばせず、まず来てもらって、話を聞いてから提案する
ホームページの成約率は、よくて1〜2%です。100人見てくれて予約するのは1〜2人。その貴重な1人が、電話番号が見つからないから別の院にする、というのが一番もったいないんですね。コンセプトが合わなくて予約しないならいいんです。たどり着けなくて予約しないのは最悪です。表示速度はGoogleのPageSpeed Insightsで測れるので、スマホの点数が低ければ、まず画像を軽くしてください。

AI検索(AIによる概要・AIモード・ChatGPT)で、治療院のSEOは何が変わりますか?
ここ1〜2年でいちばん質問が増えた話です。結論は、探され方は変わるけれど、ホームページに書くことは変わりません。
事実から確認します。Googleの「AIによる概要」は2024年8月16日に日本で提供が始まり、より複雑な質問に答える「AIモード」は2025年9月9日から日本語で使えるようになりました。症状や院の探し方をAIに聞く人は、これから確実に増えます。
では治療院は何をすればいいか。Googleは公式の文書で「AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」と書いています。必要なのは、ページがインデックスに登録されていて、スニペット(検索結果の説明文)が表示される状態にあることだけです。推奨されていることも、重要な内容はテキストで書く、内部リンクで見つけやすくする、ビジネスプロフィールの情報を最新にする、といった、ここまで書いてきたことと同じです。
つまり、AI対策と名前がついた新しい何かを買う必要はありません。最近は「LLMO」「AIO」といった名前で売り込んでくる業者が増えていますが、やることはホームページとGoogleビジネスプロフィールをしっかりやることとほとんど変わりません。新しい名前の対策を売り込んでくる業者には気をつけてくださいね。
AIで症状ページを書くのは問題ありません。ただし、自分の経験を足してください
もう一つよく聞かれるのが、ChatGPTで症状ページを書いてもいいのか、です。Googleは2023年2月に「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」と明言しています。同時に、「検索結果のランキング操作を主な目的として、コンテンツ生成に自動化(AIを含む)を利用すること」はスパムポリシー違反だとも書いています。
治療院に当てはめると、こうです。AIで症状ページの下書きを作るのはかまいません。でも、AIが書いた一般論をそのまま10ページ並べるのは、基本4で書いた「症状名を変えただけのコピー」と同じことになります。下書きをAIに任せて、あなたの院で実際に見た患者さんの傾向、あなたが施術で意識していること、通院回数の目安を足す。一人院はマンパワーが足りないので、AIはそこを補う道具として使うのが一番です。
論文への発リンクは、治療院の「信頼性」を少し補えます
E-E-A-Tの「誰が書いたか」で治療院が病院に負ける話を書きましたが、少しだけ補う手があります。症状ページから、その症状に関する論文へリンクを張ることです。
Googleはページの信頼性を見るときに、信頼できる情報源を参照しているかも見ています。「鍼灸で逆子が改善する」とあなたの経験だけで書いたページと、PubMedに載った研究を根拠として示したうえで書いたページでは、後者のほうが信頼できると判断されやすいんですね。
手順は3つです。まず、症状に関する論文を探します。今はAIに聞けば候補が出てきます。鍼灸は論文が多いのですぐ見つかりますが、整体はほぼないので、カイロプラクティックや徒手療法の研究で代用します。次に、エビデンスレベルが高いもの(メタアナリシスやランダム化比較試験)と、政府機関(.gov)・大学(.ac.jp)・PubMedのような権威あるサイトに載っているものを優先して選びます。最後に、結論(この症状には鍼灸がおすすめ)、根拠(何年の研究でこういう結果が出ている、とリンクつきで)、あなたの見解(その研究を現場でどう活かしているか)の3つの順で書きます。
劇的な効果はありません。でも少しはあるし、自分の勉強にもなるし、患者さんへの説明にもそのまま使えます。やって損はほぼないので、症状ページを書くときに1本ずつ足していってください。
やってはいけない治療院のSEOは5つです。昔のやり方は今は逆効果になります
意外とやってしまっている先生が多いので、書いておきます。
- キーワードの羅列。「鍼灸」という言葉を不自然に大量に入れる手法は、20年前なら効きました。今は文脈に自然に入っていればよく、やりすぎると順位を下げます
- 薄いページの量産。文字数の少ないページを100本作っても評価されず、むしろマイナスです。内容の薄い100ページより、きちんと書いた1ページです
- 関係のない記事。ホームページのブログに愛犬の話やラーメンの話を書くと、治療院のサイトとしての専門性が薄まります。書きたいなら検索対象から外す(noindex)設定にしてください
- 被リンクの購入や自作自演。質の低いサイトを量産して自分のサイトにリンクを張る手法は、かつては効きましたが今は逆効果です
- SEO業者。治療院に営業電話をかけてくる業者で、まともなところを僕は聞いたことがありません。ほぼ詐欺のような契約を結ばされたという報告は、腐るほど受けてきました。月額数万円を取って、聞いても何をしているか答えられない業者は、やめてください
一人院のSEOは、自分でやるものです。やれるところまでやって、それでも新規が足りなければ、検索連動型の広告で補う。僕が今治療院を経営しているなら、そうします。業者やコンサルに頼る前に自分でやれることは、整骨院コンサルの選び方|必要な院・いらない院と見分ける5つの基準にも書きました。
ホームページを業者に頼むなら、独自ドメインの自己管理と「自分で増やせる」ことは譲らないでください
ここまで読んで、作るところまでは業者に頼みたい、という先生もいると思います。それはかまいません。ただ、業者を選ぶときに譲ってはいけないことが4つあります。
一つ目は、独自ドメインを自分で取って、自分で管理することです。ドメインはホームページの住所で、時間をかけて育てたサイトの評価はこの住所に貯まります。業者がドメインを握っていると、業者が倒産したり契約を切ったりした時点で、育てたサイトごと消えます。自分で管理していれば、業者を変えてもサイトは引っ越しできます。ドメインは年に数千円、サーバーも月に千円前後で借りられるので、この2つは自分名義にしてください。
二つ目は、長期のリース契約を結ばないことです。3年や5年のリースで月々3万円、という契約を持ってくる業者がいます。この形で契約した治療家の話を僕はたくさん聞いてきましたが、まともだった例を一つも知りません。
三つ目は、ページを自分で増やせることです。基本4と基本5で書いたとおり、ホームページは作って終わりではなく、症状ページと症例ページを足して育てるものです。ページ数に上限がある、追加するたびに業者に数万円払う、という契約では育てられません。
四つ目は、「SEO対策をします」と言う業者に、何をするのか聞くことです。タイトルタグを整える、構造を整えるといった内部の対策は、どの業者もやって当然のことです。「外部対策もやります」と言いながら中身を答えられない業者は、大したことをしていない可能性が高いです。一人院に、月額のSEO費用はいりません。
結局、形は業者に作ってもらってもいいけれど、何を書くか、どのページを増やすかは先生自身が考えるしかない、ということです。業者に任せきりだと、きれいなだけで何の院か分からないサイトができあがってきます。業者と一緒に作る、という意識でいてください。
この記事の要点
- 治療院のSEOは今も効くが、Googleマップ・ポータル・YMYLの3つでSEOだけの集客は無理になった。今のホームページは、どのルートで知った人も「最後に確認する場所」
- Googleは医療や健康の分野で「誰が書いたか」を重く見る。症状名の全国検索で病院に勝つ必要はなく、土俵は「地域名+業種」「地域名+症状」
- 一人院のSEOは7つ。キーワードを2種類に絞る、タイトルタグ、11の基本ページ、1症状1ページ、症例ページと内部リンク、プロフィールに資格と経歴、スマホで3つ(すぐたどり着ける・見てすぐわかる・迷わず選べる)
- AIによる概要やAIモードに特別な対策はいらないとGoogleが明言している。AIで下書きは問題ないが、自分の経験を足す。論文への発リンクは信頼性を少し補う
- キーワード羅列、薄いページの量産、関係ない記事、被リンク購入、SEO業者はやらない
- 業者に頼むなら、独自ドメインの自己管理、リース契約なし、自分でページを増やせる、SEOの中身を答えられる、の4つは譲らない
ホームページで新規が来るようになっても、1回で終わる院では売上は積み上がりません。週休2日で月商100万円の一人院を作るには、集客からリピートまでを一つの設計として組む必要があります。その考え方を無料の動画セミナーで解説しているので、ホームページを自分で育てていきたい先生は、こちらもどうぞ。
⇒ 週休2日で月商100万 楽しく治療院を繁盛させる方法(無料動画セミナー)
この記事で使った数字と制度の出典
- 2017年12月の医療・健康に関する検索結果の改善と「およそ60%に影響」:Google検索セントラル ブログ「医療や健康に関連する検索結果の改善について」(2017年12月6日) https://developers.google.com/search/blog/2017/12/for-more-reliable-health-search?hl=ja
- YMYL、E-E-A-T、「信頼性は最も重要」「E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではない」:Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja
- ローカル検索の順位は関連性・距離・知名度、知名度には「ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数」が含まれる:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する」 https://support.google.com/business/answer/7091?hl=ja
- AIによる概要の日本での提供開始(2024年8月16日):Google Japan Blog「AI による概要:ウェブにつながる新しい方法」 https://blog.google/intl/ja-jp/products/explore-get-answers/ai-overviews/
- AIモードの日本語提供開始(2025年9月9日):Impress Watch「Google、AI検索『AIモード』を日本語で提供開始」(2025年9月9日) https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2045506.html
- 「追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」ほかAI機能への表示要件と推奨事項:Google検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features?hl=ja
- 「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」「検索結果のランキング操作を主な目的として、コンテンツ生成に自動化(AIを含む)を利用すること」はスパムポリシー違反:Google検索セントラル ブログ「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」(2023年2月8日) https://developers.google.com/search/blog/2023/02/google-search-and-ai-content?hl=ja
- ウェブサイトは原則広告に該当しないこと、自費の施術所がウェブサイトに掲載すべき事項(問い合わせ先・施術内容と費用の範囲・リスクや副作用)、掲載すべきでない事項:厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドライン」(令和7年2月18日)Ⅱの6(6)・Ⅵの3・Ⅵの4 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001412674.pdf
- スマホサイトのアンケート(254名・重い72.7%・たどり着けない57.8%・タップが小さい41.8%・三本線を知らない人が3人に1人):著者のメルマガ読者調査(2020年) https://therapistsupport.com/2094/
- このブログの表示の約8割がスマホ:Search Console(過去12か月・2026年8月29日取得)のデバイス別データ(モバイル268,189表示・PC 68,842表示)
- 症状名だけの検索結果(肩こり・腰痛・頭痛):2026年10月18日に日本のGoogleで確認。上位は日本整形外科学会・製薬会社・病院・クリニックで、治療院はマップ枠と広告枠のみ。2023年の状況はYouTube「SEOはオワコンか」
- SEOだけで月20人から数人への減少、業者契約の報告、クライアントの院のページ数、チラシの反応が上がった事例:著者のコンサルティング経験と過去の発信(YouTube「SEOはオワコンか」2023年、「治療院SEO論文」、旧記事2016年・2020年)による
