「SEOってヤツをやれば治療院でもザックザク集客できちゃうんでしょ? そのやりかた教えて」ってな感じのファンキーな質問をこれまでに何度も何度もされてきました。この手の質問って本当に困ります。だってそう簡単に伝えらえる話ではないし、そもそも「こうすれば確実にこうなる」というものが存在しないからです。少なくとも僕は知らない。
そう、つまりエラそうにSEOの記事を書いちゃったりなんかしておりますが、実のところ僕自身がよくわかっていない状態なのです。
でも、この記事は治療院のSEOはこうやで! とエラそうに伝えます。なぜならこれを書いている2019年4月の時点ではそれなりに正解に近いものかなと考えているからです。
最新のSEOを知ってるぜ! という先生にとっては物足りない内容かもしれませんが、あんまりよくわかっていない方や、未だに過去の古いSEOの手法を信じて実践してしまっている方にとっては参考になるんで最後まで読んでくださいな。
目次
そもそもSEOってなに?
まず最初にSEOの意味について。SEOっちゅうのはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化という意味だそうです。うん。なんのこっちゃわかりませんよね。ま、そんな正式名称なんぞ覚えていても大した得にはならんので、どうでもいいです。もうちょい簡単に説明しますと・・・
仮にあなたが大阪市内で鍼灸院を経営しているとします。その場合、「大阪市 鍼灸院」と検索したときに、できるだけ上位に表示されたほうが集客につながりやすいというのは想像できますよね?
この特定の(目当ての)キーワードで検索されたときに、できるだけ上位に表示させる施策のことをSEOといいます。ようは認知してもらうために露出を増やすための対策ということ。
グーグル対策をすればOK
検索エンジンと呼ばれるものはいくつか存在しますが、GoogleとYahooで約9割を占めるんで、この二つのことを指すと思ってもらえばいいかなと思います。
でも実はYahooはGoogleのシステムを借りています。だから両者に多少の違いはありますが基本的にはGoogleの対策をすればOKだと考えてください。
つまりSEOとはGoogleがなにを考え、どうしていきたいかを考えていくことです。そしてそれをあなたのホームページに反映させることが対策になります。
Googleがやりたいことってなに?SEOの本質
前のセクションでお伝えしたようにSEOはGoogleがなにをしたいのかを考えればいいわけ。んで、このGoogleがやりたいことは何かというと「検索したユーザーに適切な情報を提供すること」です。
わかりやすいようにサジェストを例にとって説明します。サジェストとはGoogleなどで検索窓キーワードを入れると、その後に続く検索候補のことを言います。これはよく検索されているキーワードが出てきます。
たとえば僕のパソコンで「鍼灸」と入れた場合以下のように表示されました。
それぞれのキーワードを打ち込んだ人は求めている情報はなんだと思いますか?
数が多いんで、これぐらいにしておきますね。おそらくこんな感じのことが知りたいと思って検索してるんじゃないかと想像できます。
と、ここでGoogleがやりたいことは、それぞれが知りたいことがすぐに解決できるサイトを上位に表示させることです。たとえば「鍼灸 読み方」と検索した場合はに上位表示されるサイトは鍼灸(しんきゅう)といったようにフリガナがちゃんと打ってあります。
もしここで「鍼灸 読み方」と検索しているのに、上位表示されるサイトが「鍼灸」を既に知っている人向けのコンテンツだとすればどうでしょうか?
おそらく検索した人は、「いや、読み方が知りたいんだけど…」とめっちゃストレスがたまります。
同じように「鍼灸 資格」と検索した人は、
- どんな学校があるのか
- 資格の位置づけや権威
- 資格取得のための費用や年数
といったコンテンツを求めているので、エビデンスに関することや鍼灸院の店舗情報などばかり上位にくると、ストレスを感じます。
また情報そのものが古かったり不足していたりしていても、満足感は得られません。少なすぎて十分な情報が得られない場合も同じです。仮に情報量や質が充実していたとしても、サイトそのものが読みにくい構成になっていれば、これもストレスがたまる原因になります。
そういったサイトも検索する人が求めているサイトではないといえます。
だからGoogleは、「検索した人が求めている情報に、しかも良質なものにすぐに辿り着けるようにする」これを目指しています。これがSEOの本質です。
これだけはおさえる治療院SEOの基本
前セクションでお伝えしたように、SEOは検索した人を満足させるような良質なコンテンツを作ればいいということになります。とはいえ「最低限こういったところには注意したほうがいいよ」ということもあります。
っちゅうことで、ここからはこれだけは最低でもおさえておいたほうがいい、治療院のSEOの基本についてお伝えしていきます。
そんなことより良質なコンテンツってヤツの意味がわからんから、そっちを先に教えろよ!ってな先生はこちらの記事を参考にしてください。
タイトルタグ
まずはタイトルタグから。これはもっとも簡単で重要な施策なんで、必ずしっかり考えて設定してください。
タイトルを考える際には以下の2点を考えます
- どのキーワードで検索されたときに上位表示させたいか?
- 検索結果に表示されたときにクリックされやすいか
たとえば「整体 新大阪」と検索されたときに上位表示させたいなら、タイトルに「整体」「新大阪」というキーワードを入れます。次のクリックされやすさは特徴などを出すといいです。これらを考えて付けるとするとこんな感じ
キーワードとしては「新大阪」「整体」がメイン。「女性」や「無痛」もキーワードになる可能性はあります。「新大阪 整体 女性」といった検索をされる方もいるからです。
特徴は「無痛だから女性でも安心」の部分ですね。痛いのは嫌だなとか、整体って怖そうと思っている女性にとってはクリックしたくなる文言になるかもしれません。
このように考えていくのが基本です。もちろんここに「腰痛」や「肩こり」といった症状名などを入れてもOK。
「新大阪 腰痛」といったキーワードでも上位表示を狙いたいならこのように症状名も入れるといいです。あとはもっと特徴や見込み患者さんにとってのメリットを入れていくと、さらに幅が広がります
これだと土日に整体院を探している方はクリックしやすくなります。
文字数は何文字にしなくちゃならんという決まりはありませんが、基本的には30文字ぐらいまでがおすすめとされています。
タイトルに入れたからといって必ずそのキーワードで上位表示されるわけではありません。コンテンツでは一切触れていない、関係性もまったくないキーワードを入れたとしても、その単語で上位表示される可能性は薄いので欲張っていくつも入れるのではなく、コンテンツ内容に沿ったタイトルをつけましょう。
キーワードに対して答えを書く
これを書いている2019年4月時点では、キーワードに対しての答えを書いてあるコンテンツがSEO的に強くなりやすい傾向にあるとされています。
たとえば「大阪市 腰痛治療」と検索した方はおそらく大阪市で腰痛治療をしてくれる病院や治療院を探していると予想されます。つまりこの方にとっては、それらを満たしてくれる情報があればいいわけ。
と、ここであなたの治療院サイトの1つのページに腰痛と頭痛と肩こりと膝痛のことが書いてあったとします。これでは「大阪市 腰痛治療」と検索された方に対しては余計な情報が含まれているので、結果として上位表示されにくこととなります。
「コンテンツを充実させる=文字数を増やす 」という考えであれもこれも詰め込んでしまうと結局どのキーワードでも上位表示されないという事態になってしまいます。症状ページを作成するときは必ずそれぞれ個別のページを用意しましょう。
その他のページにおいても余計なノイズとなっている情報が盛り込まれていないかは必ず確認し、キーワードに対してシンプルに答えを提供するページ作りを心掛けてください。
被リンク(外部リンク)
被リンクとは他のサイトからあなたのホームページにリンクを貼られている状態をいいます。被リンクは簡単にいうと推薦やおすすめ、もしくは参考。「他のサイトから推薦されているからには、そのサイトはいいサイトのはずだ!」というのが基本的な考え方です。
だから被リンクされている状態というはSEO的に良い影響を受けると言われています。ただし、どんな被リンクでもいいから数だけ多くあればいいということはありません。
以下の点をクリアするとより効果があると言われています
- 関連性のあるサイト
- 質の高い(良質なコンテンツ)サイト
- アンカーテキストを使って
関連性のあるサイト
大阪市にある鍼灸院のホームページが、沖縄にあるラーメン屋からリンクを貼ってもらってもあまり効果がないのです。これだといくらたくさんの被リンクを受けていたとしても大した効果は望めないんですね。
でも有名な大学病院から被リンクを受けたとすれば、それはたったひとつであったとしても効果を見込むことができると考えられています。
質の高い(良質なコンテンツ)サイト
リンクを貼ってくれるサイトの関連だけではなく、質も求められます。
ほとんど検索に掛からない個人の日記ブログと、SEO的な評価を受けている充実したコンテンツを持つサイトでは、リンクをもらったときの効果が違うということです。
かつては被リンクでSEO効果をあげようと、質の低いサイトを自分で量産しそこから自サイトへリンクを貼るという手法がよく行われていました。それで実際に成果も出ていました。
しかし今はそれは通用しません。通用しないどころか逆効果になってしまうこともあるんで、そういうムダなことはやらないようにしましょう。
アンカーテキストを使って
アンカーテキストを使い、そこにキーワードを含めてリンクを作成したほうが、効果が高いと言われています。
たとえばこんな感じ。治療院の集客に詳しいセラピストサポートのサイトはこちら。
水色の部分がアンカーテキストです。ここに入っているキーワードがリンク先のSEOに影響を与えます。つまりGoogleはリンク先のサイトは、治療院の集客とセラピストサポートという名前に関係するんだなぁと判断するわけ。
これが画像を使ってのリンクだと、リンク先がどんなサイトなのか判断できないのです。画像を使ってとはこんな感じ。
同じリンクなのにその効果は違うんですね。
被リンクは自分だけでコントロールできるものではありませんが、ここは基本なので一応覚えておいてくださいな。
内部リンク
前のセクションで書いたのは、他サイトからリンクを貼ってもらう外部リンク。リンクにはもうひとつ内部リンクというものがあります。これは、自身のサイトの中でページをリンクで結ぶことをいいます。
はっきりいって外部リンクに関していうと、普通の治療院はそれほど多くを望めません。自分がやることではあいし、勝手にリンクを貼ってくれることなんてのはほとんどないからです。
でも内部リンクは自分ですべてコントロールできます。なので、実は治療院の場合は内部リンクのほうをしっかりしておくことが重要なんですね。
内部リンクは自院のサイトで関連するページをつないだり、そのページの次に読みたくなるページに誘導するためにあると考えてください。
たとえば腰痛の症状ページに向けて、腰痛の症例ページからそれぞれリンクを貼ると効果があります。
症状ページは腰痛の方全員に向けたページです。それに対し症例ページは〇〇さんという患者さん一人にフォーカスしたページ。50人の腰痛患者さんの症例ページから、それぞれ腰痛の症状ページにリンクが貼られていれば、そのページの「腰痛」というキーワードでSEOにいい影響が出ます。
SEOに正解はない
このページではSEOについて基本的なことを書きました。
冒頭にもお伝えしましたが、僕自身がSEOをよくわかっていません。SEOを専門にされている方などからレクチャーも受けているんで、基本的な考えはある程度理解しているつもりです。
んが、SEOは「こうすればこうなる」という絶対的な正解が誰にもわからないのです。だからどこまでいっても「おそらくこうすればいいだろう」という施策になっちゃうんですね。
しかもいくらここに書かれていることを忠実に守ったとしても、実際にアクセスしてきた方のほとんどが1秒でサイトを離脱すれば、そのサイトのSEO的な評価は得られないんです。どんなに素晴らしいことが書かれていたとしてもです。
たとえばサイトがめっちゃ重たい(なかなか表示されない)と離脱率は高くなります。特にスマホで検索する人がほとんどの時代になったので、いかに快適に閲覧できるかは重要ポイントなのです。
そういったサイトはいくらコンテンツが充実していたとしても、アクセスしてきた人はちゃんと閲覧してくれません。そうするとSEOも弱くなる。
勉強していくと奥が深く、あれもこれもとやることは無数に出てきます。それぐらいSEOは難しいんですね。
とはいえ、治療院は地域店舗ビジネス。全国の猛者どもを相手に戦っているわけではなく、限られた商圏の中で戦っているにすぎません。だからここで書かれている基本だけでも理解して、実践していけばそれなりに検索上位になることが可能です。
それにSEOだけを頑張ればザックザク集客できる時代でもなくなってきました。だからこればかりに力を入れるというのも、経営的な面で得策とはいえない。
※SEOだけで集客できなくなった理由はこちらのページに詳しく
つまり、治療院のSEOはここに書いてあるぐらいの基本的なことをやっていればそれでOKということ。この記事があなたの院のホームページが少しでも上位に表示される力なれば嬉しいです。
ホームページ以外にも治療院の新規集客をもっと知りたい先生は、こちらにまとめています。参考にしてくださいな。