患者さんが1~3回ぐらいで来なくなってしまう。このせいでなかなか売上げが伸びない。そんな悩みを持つ治療家向けの記事です。
治療院に来院される患者さんの多くは「何回か通院する必要があるだろうな」と思って初回来院します。だから普通にやっていれば1回で来なくなるという患者さんは必然的に少数派になります。
「いいや、うちは1回で治療が終了する患者さんばかりだ!」という治療院は
- 「1回で改善します」といった感じに喧伝しリピートしない患者を集めている
- あなたがいつも1回で治してしまうゴットハンド
- 自分で1回で治してやったと勘違いしているだけ
この3つのうちどれか。
いろいろと反論はあると思うけど、普通の治療院の場合1回で治ると思っている患者さんはそこまで多くないと僕は思っています。それなのに、1回で来なくなる患者さんや、2回、3回で来なくなる患者さんが多い治療院があるんですね。
今回の記事はその原因と対策について。
治療院でリピートしない理由
せっかくあなたの治療院に新規で来られた患者さんが、1回で、もしくは2~3回で来なくなってしまう。この原因はどこにあるのか?
もしあなたがこれに該当する治療院経営者なら、おそらく真っ先に施術技術の不足を疑うでしょう。
治療院は施術が主な商品なので、技術力がなければ確かにリピートしない原因になります。だからこの推測はもっともです。だから巷には多くの技術セミナーや勉強会が存在するんですね。中にはものすごく高額なモノや、怪しげなモノもたくさんありますが、それでも熱心な先生で溢れています。
んが、これらに参加することでリピートが改善しました!とは、あんまり聞きません。少なくとも僕の耳にはあまり入ってこない。
その理由は、リピートは技術だけで解決できる問題ではないからです。
どっちのオッサンを信用する?
技術以外で考えないといけないのが「誰から買うのか?」です。例を出すために、いったん治療から離れます。
あなたが、ある試験を前に悩んでいたとします。「あー、落ちたらどうしよう・・・」って
そこにある二人のオッサンが現れて、参考書を手渡します。「これを3ヶ月かけて勉強すれば、試験に通るから頑張りな」と言って。
二人とも同じような参考書なのですが、一人のオッサンはあなたのことをなにも知りません。あなたがなんの試験を受けようとしているのか。
今の学力がどの程度で、どれぐらい頑張る必要があるのか。その試験をなんのために受けるのか。
そんななんにも知らないオッサンが、参考書を持ってきた。
じゃあ、もう一人のオッサンはというと、あなたが柔道整復師の国家試験を受けることを知っている。解剖学がちょっと弱いということも知っている。
柔整師になって母校の野球部に恩返ししたいという夢も知っている。
と、あなたのことをめちゃくちゃ知っているオッサンが、参考書を持ってきた。
あなたならどっちの参考書で勉強しますか?
普通は後者なはずです。事情も素性も知らないオッサンから勧められても困惑するだけですから。
あなたから治療を買いたい
かなり強引ですが、ここからつなげますね。治療院のリピートもこれと同じです。
もし、あなたの院ではなんでもかんでも一発で治るというなら話は別ですが、そうそう治るわけではないはずです。場合によっては、長期間の通院が必要になるでしょう。
もちろん長期間でなく、たとえ数回でもそうなんですが、自分のことをわかってくれていない人に施術されたくないんです、人って。ちゃんと全部わかってくれている人に任せたい
ちゃんとわかってくれていて、なおかつ、納得のいく説明があって、初めてこの人からなら商品(施術)を買って安心だなと思うわけです。だって施術って安い商品でもないし、自分の身体を触るってけっこう重大なことですから。
なんにもわかってない治療家が施術して、「じゃあ3日後に来てね」と患者さんに告げたとしても、患者さんからすれば「?」なんですね。
いや、あんたは私のなにを診たのよ?
なにを知っているのよ?
ホントにそれで治してくれるの?
となる可能性が大きいのです。
多くの治療家は勘違いするんだけど、自分がわかっているからいいと錯覚しちゃうんですね。「身体を治療するのは俺様。ということはどこが悪いかを俺様だけが知っていればそれでいい」ってな感じに。
でもそれじゃあダメなんです。ちゃんと、治療家と患者さんの双方がわかってないと。
整骨院の自費治療も売れない
整骨院で保険にプラスして自費治療を受けてもらう場合も同じ。
よく、その自費メニューのメリットを話せばいい。と思っている人がいます。(そういった中途半端に間違った情報を伝えるyoutubeやブログなどのメディアがたくさんあるから仕方がないのかもしれませんが・・・)
確かに、そのメニューにどんなメリットがあるのか、ここをしっかり説明することは大事です。
でもそれだけじゃあ、「はい、そうですか」とはならない。ここは「なにを買うか」の部分でしかないからです。つまりこちらも「誰から買うか」の部分が抜け落ちている。
こちらに関しては動画で詳しく説明していますので、整骨院で自費を売りたい先生は観てください
好きという理由で買うわけではない
あなたの治療が受け続けたい(通院してもいい)と思ってもらうには
- 何を買うのか
- 誰から買うのか
このふたつをしっかりクリアしなければなりません
ただ、ここでよく勘違いするのが、好かれればいいと思ってしまうこと。雑談などをして、好きになってもらえばいいんだ。と思ってしまうんですね
もちろんこれでも、リピートは取れるでしょう。あなたから買いたいという理由にもなるとは思います。でも治療院の施術という商品という観点からすると、これはちょっと違うんですね。
治療院に必要なのは好かれるという好意ではなく、わかってくれたという理解や安心なのです。
じゃあ、その理解や安心ってどうやって得るんだ? となると、それは問診や説明でしかほぼ得られません
なので、あなたの治療院にリピートしてもらうにも、自費治療をあなたから買いたいと思ってもらうためにも、問診・説明はきっちりと行う必要があるのです。
1、2回でリピートしなくなる。自費メニューを全然受けてくれない。そういった状況の先生は、まずは問診、説明から見直してください。その肝心の問診、説明がさっぱりわからない先生はこちらをどうぞ
次はいつ来ればいいですか?と聞いてもらえるようになる問診・説明セミナー