治療院ニュースレターの書き方|ネタ一覧と代行より自作をすすめる理由

治療院のニュースレターについて、先生たちからよくこんな質問をされます。

「ニュースレターって本当に効果あるんですか?」

「作りたいけど、何を書けばいいかわかりません」

「代行サービスを使おうか迷っています」

結論から言うと、ニュースレターはリピートと休眠患者さんの掘り起こしに効果のある施策です。そして代行に丸投げするより、自分で作ったほうが効果は高い。

ただし、書く内容と続け方を間違えると、手間ばっかりかかって成果の出ない残念なツールになってしまいます。

この記事では、元整体院・サロン経営者の僕が、治療院ニュースレターの書き方・ネタの見つけ方・配り方・代行の判断基準までまとめてお伝えします。ネタ一覧も載せておきますので、ネタ切れが心配な先生は保存しておいてください。

治療院のニュースレターとは?何のために出すのか

ニュースレターとは、患者さんに定期的に届ける「院からのお便り」です。A4用紙1〜2枚に、先生の近況や健康情報などを載せて、院内で手渡ししたり郵送したりします。ただ、今はもう時代的にPDFなどにしてオンラインで届けるのがいいかもしれません。

で、大事なのはここです。ニュースレターは何のために出すのか。

目的は大きく3つあります。

1:患者さんとの関係性を維持する(リピート・再来院)

2:休眠患者さんを掘り起こす

3:先生の人柄を知ってもらいファンになってもらう

チラシやホームページが「新規集客」のツールだとすれば、ニュースレターは「すでに来てくれた患者さんとつながり続ける」ためのツールです。

治療院の売上げで大事なのは新規よりリピートです。新規患者さんを1人集めるコストに比べて、既存の患者さんに再来院してもらうコストは圧倒的に安い。ニュースレターはその「再来院のきっかけ」を毎月作れるツールなんですね。

なぜ「お便り」ごときで患者さんが戻ってくるのか

患者さんが治療院に来なくなる理由で意外に多いのが「なんとなく」です。

痛みや不調があってそれを改善させている最中はさすがになんとなくという理由は多くはないです。でも症状が落ち着いてしまえば、通う動機はいっきにさがります。いくらあなたがメンテナンスに通ったほうがいいと伝えても、それをある程度理解していても、やっぱり「なんとなく」行かなくなるもんなんですね。

痛みがマシになって、なんとなく足が遠のいた。行こう行こうと思っているうちに気まずくなった。別に不満があったわけじゃない。こういう患者さん、めちゃくちゃ多いんです。

そういう患者さんにとって、ニュースレターは「思い出すきっかけ」になります。

ポストに院からのお便りが届く。ああ、そういえば最近腰がまた重いな。あの先生元気にしてるかな。よし、久しぶりに行こか。と、こうなるわけです。

もちろん1回送って戻ってくるほど甘くはないです。でも毎月届き続けることで、患者さんの頭の中に「あなたの院」が居続けることができる。忘れられないこと。これがニュースレター最大の仕事です。

治療院ニュースレターの基本構成【4つのパーツ】

治療院ニュースレターの基本構成4つのパーツの図解

「何を書けばいいかわからない」という先生は、まず紙面を4つのパーツに分けて考えてください。A4用紙1〜2枚に、この4つを配置するだけで形になります。

構成1:先生のパーソナル記事(これがメイン)

ニュースレターの主役は、健康情報ではなく「先生自身の話」です。ここを勘違いしている先生がほんまに多い。

先月家族で行ったキャンプで大失敗した話。ダイエットを始めたけど3日で挫折した話。最近ハマっているラーメン屋の話。こういう、治療とはなんの関係もない話がいちばん読まれます。

理由はシンプルで、患者さんは「専門知識」より「人」に興味があるからです。

考えてみてください。製薬会社が作ったような立派な健康コラムなんて、正直誰も読みません。でも「いつも施術してくれるあの先生がキャンプでテント張れずに悪戦苦闘した話」なら読んじゃうんです。人柄が伝わるから。

そして人柄が伝わると、患者さんは「先生」ではなく「〇〇先生」として認識してくれるようになります。数ある治療院のひとつではなく、「あの先生の院」になる。これがファン化です。ここまでくると、ちょっとやそっとのことでは他院に流れません。

構成2:季節の健康情報・セルフケア

健康情報はメインではなくサブです。載せるなら「その季節に、その地域の患者さんが困っていること」に絞ってください。

冬なら「朝のぎっくり腰が増える理由と予防法」。梅雨なら「気圧と頭痛の関係」。夏なら「冷房による肩こり対策」。こういう身近なネタを、専門用語を使わずに書きます。

ポイントは、教科書みたいな網羅的解説にしないこと。「風呂上がりにこのストレッチを30秒だけやってみて」ぐらいの、今日からできる小さな提案が読まれます。

構成3:患者さんの声・院内ニュース

患者さんの声は、載せられるなら載せてください。「他の患者さんもこんなふうに通ってるんや」という安心材料になります。掲載の許可取りだけは忘れずに。

院内ニュースは、新しいメニューや設備の話だけでなく「待合室の観葉植物が枯れかけて必死に世話してます」みたいな小ネタでOKです。むしろそっちのほうが反応があったりします。

構成4:お知らせ

休診日、予約の取り方、年末年始の営業などの事務連絡です。キャンペーンの告知もここに入れられますが、扱いには注意が必要です。これは後述します。

治療院ニュースレターのネタ一覧【ネタ切れ防止用】

治療院ニュースレターのネタ4ジャンルの図解

「最初の2〜3号はいいけど、そのうちネタが尽きそう」という心配、よくわかります。なのでネタを4ジャンルに分けて一覧にしておきます。困ったらここから選んでください。

ジャンル1:先生自身のこと(メイン記事用)

  • 最近あった失敗談(いちばん反応が取れます)
  • 家族・子ども・ペットの話
  • 趣味の話(釣り、ゴルフ、筋トレ、ゲームなんでも)
  • 最近読んだ本・観た映画やドラマ
  • ハマっている食べ物・お店
  • 学生時代の思い出、この仕事を選んだ理由
  • 治療家になってうれしかった出来事
  • 最近学んでいること(セミナー参加報告など)
  • 健康のために自分がやっていること(と、サボってること)

ジャンル2:健康・セルフケア

  • 季節の不調とその対策(ぎっくり腰、寝違え、頭痛、冷えなど)
  • 1日30秒でできるストレッチ
  • 患者さんからよくされる質問への回答
  • 「湿布は冷やす?温める?」みたいな定番の疑問
  • 正しい睡眠・入浴・座り方の話
  • やってはいけないNGセルフケア

ジャンル3:院のこと

  • 患者さんの声(許可を得て掲載)
  • スタッフ紹介・スタッフの近況(一人院なら自分の深掘りでOK)
  • 院内の小さな変化(模様替え、新しい本、植物)
  • 新メニュー・機器の紹介(売り込みにならない範囲で)
  • 開業当時の話、院の歴史

ジャンル4:季節・地域のこと

  • 地域のお祭り・イベントの話
  • 近所のおすすめのお店
  • 季節の挨拶にからめた小噺
  • 今月の運動不足解消におすすめの散歩コース

ジャンル1を毎号のメインに据えて、残りを組み合わせれば、ネタ切れはまず起きません。日常で「あ、これネタになるな」と思ったらスマホにメモする癖をつけると、さらに楽になります。

ニュースレターの作り方と配り方

内容が決まったら、あとは形にして届けるだけです。実務のポイントを押さえておきましょう。

頻度は月1回。無理なら隔月でもいい

理想は月1回です。忘れられないためのツールなので、間隔が空きすぎると効果が薄れます。

ただし、それで負担になって3号で終わるぐらいなら、隔月で2年続けるほうがずっと価値があります。ニュースレターは継続がすべてです。自分が無理なく続けられるペースで設計してください。

見た目は手作り感があっていい

デザインに凝る必要はありません。Wordで作った手作り感のある紙面で十分です。むしろ立派すぎる紙面は「業者が作った販促物」感が出て、読まれにくくなることさえあります。

写真は入れてください。先生の顔写真、キャンプの失敗写真、枯れかけの観葉植物。文字だけの紙面より圧倒的に読まれます。

配り方は「院内手渡し」と「郵送」の二段構え

配布方法は主に3つです。

1:院内で手渡し(来院中の患者さん向け・コストほぼゼロ)

2:郵送(休眠患者さんの掘り起こし向け)

3:LINE公式アカウントやメールでPDF配信(コストゼロ・ただし埋もれやすい)

配布方法 コスト 向いている相手 ポイント
院内で手渡し コピー代のみ 来院中の患者さん まず全員ここから。施術後にひと言添えて渡す
郵送 印刷代+切手代 休眠患者さん 「そういえば」と戻ってきてくれる可能性がある
LINE・メールでPDF配信 ほぼゼロ 登録している患者さん全員 コストが安く定期配信しやすい。埋もれない工夫を

まず全員やるべきは院内手渡しです。施術後に「今月のお便りです、よかったら読んでください」と渡すだけ。コストはコピー代だけです。

郵送は、一定数が「そういえば」と戻ってきてくれる可能性があります。切手代はかかりますが、休眠患者さん1人が戻ってきたときの売上げを考えれば、十分ペイする投資になることが多いです。

LINEの場合は大幅にコストは安いので、全員に定期的に配信することができます

なお、休眠患者さんへのアプローチはニュースレター以外にもハガキという手段があります。誕生日ハガキ暑中見舞いとの組み合わせも有効なので、こちらの記事も参考にしてください。

治療院の待合室でニュースレターを読む患者さんのイラスト

最初の1号を最速で作る手順【5ステップ】

治療院ニュースレターの最初の1号を作る5ステップの図解
理屈はわかった。でも実際どう動けばいいの?という先生のために、初号を作る手順を5ステップにしておきます。全部で2〜3時間もあれば形になります。

ステップ1:タイトルを決める(5分)

「〇〇整体院だより」「げんき通信」など、なんでもいいです。ここで悩むのがいちばんもったいない。あとから変えてもいいので、パッと決めてください。

ステップ2:メイン記事を書く(60分)

今月あった出来事をひとつ選んで、400〜600字で書きます。うまく書こうとしないこと。患者さんに施術中に話すときのしゃべり口調のまま書けば、それがいちばん伝わります。

ステップ3:健康情報をひとつ書く(30分)

来月の季節に合わせたセルフケアをひとつ、200〜300字で。ネタ一覧のジャンル2から選べばOKです。

ステップ4:お知らせと写真を入れてWordでレイアウト(40分)

A4縦を2段組みにして、上段にメイン記事、下段に健康情報とお知らせ。先生の顔写真かネタに関連する写真を1〜2枚入れます。テンプレートは初号で作ったものを翌月から使い回すので、2号目以降はぐっと楽になります。

ステップ5:印刷して受付に置き、施術後に手渡しする

まずは院内配布からスタート。患者さんの反応を見ながら、2〜3号続いたら休眠患者さんへの郵送に広げていきましょう。

ニュースレター代行サービスは使うべきか?

「治療院 ニュースレター」で検索すると、代行サービスがずらっと出てきます。月額数千円で、プロが作った紙面に院名を入れて患者さんに配れるというやつですね。

これを使うべきかどうか。コンサルタントとしての僕の答えは「丸投げはおすすめしない。使うなら一部だけ」です。

丸投げをおすすめしない理由

ここまで読んでくれた先生ならもうわかると思います。ニュースレターの価値の中心は「先生の人柄が伝わること」だからです。

代行サービスの紙面は、きれいで、健康情報も監修つきで、よくできています。でもそこに載っているのは「どこの院で配っても成立する内容」です。あなたの人柄はどこにも載っていない。

その紙面を配って、患者さんはあなたのファンになってくれるでしょうか。まぁ、ならんですよね。読み物としては成立しても、「忘れられない」「ファンになってもらう」という本来の目的にはほとんど貢献しません。

使うなら「土台だけ借りて、メイン記事は自分で書く」

とはいえ、デザインや健康コラムを全部自作するのがしんどいのも事実です。

なので使うなら、健康情報などの「共通部分」を代行に任せて、メインのパーソナル記事だけは必ず自分で書く。この形なら代行サービスも活きます。手書きの一言を添えるだけでも効果は変わってきます。

判断基準はシンプルです。「この紙面から自分の人柄が伝わるか?」。伝わるなら形式はなんでもかまいません。

作り方 手間 人柄の伝わり方 僕の評価
代行に丸投げ ほぼゼロ 伝わらない おすすめしない
土台は代行+メイン記事は自分で書く 伝わる アリ
すべて自作 もっとも伝わる おすすめ

ニュースレターでやってはいけない3つのこと

最後に、せっかくの労力をムダにしないための注意点です。

やってはいけない1:売り込みだらけにする

キャンペーン告知、回数券の案内、物販の宣伝。売り込みが紙面の主役になった瞬間、それはニュースレターではなくチラシになります。チラシは読まれずに捨てられます。

売り込み要素を入れるなとは言いません。入れるなら紙面の1〜2割まで。あくまで「お便りのすみっこにお知らせが載っている」ぐらいのバランスを守ってください。

やってはいけない2:専門用語で健康講義をする

「骨盤の前傾により腸腰筋が短縮し…」みたいな解説、書いてる本人は気持ちいいんですが、患者さんは読みません。難しい話は中学生でもわかる言葉に翻訳する。これができない専門知識は、紙面に載せる意味がないです。

やってはいけない3:完璧を目指して発行が止まる

いちばん多い失敗がこれです。文章を推敲しすぎて、デザインをいじりすぎて、気づけば2か月発行できていない。

ニュースレターは作品ではありません。多少文章が下手でも、レイアウトが崩れていても、毎月届くことのほうが100倍大事です。60点でいいから出す。これを合言葉にしてください。

治療院ニュースレターのよくある質問

最後に、先生たちからよく受ける質問に答えておきます。

Q:効果はどうやって測ればいいですか?

厳密な計測は難しいですが、目安になる指標はあります。郵送分なら「送った休眠患者さんのうち、翌月〜翌々月に再来院した人数」。院内配布なら、患者さんとの会話で「あれ読みましたよ」と言われる回数です。

体感でいうと、会話のなかでニュースレターの話題が出はじめたら、ちゃんと読まれて機能している証拠です。数字に出るまでには数か月かかるので、1〜2号で判断しないでください。

Q:一人治療院で時間がありません

だからこそのニュースレターです。一人院の武器は「先生個人との関係性」で、それを仕組みで強化できるのがこのツールなんですね。時間がなければ隔月・A4片面1枚からで十分。上に書いた手順なら、月2時間の投資です。

Q:ネタにするような面白い日常がありません

面白い必要はないです。「休日に子どもとカレーを作ったら焦がした」レベルでちゃんとネタになります。求められているのは笑いではなく人柄です。むしろ立派すぎる話より、しょうもない日常のほうが親近感が湧くもんです。

ニュースレターは「点」ではなく「線」で効かせる

ニュースレターは、それ単体で爆発的に売上げが伸びる魔法のツールではありません。初回来院後のサンキューレター、季節の年賀状などの患者フォロー全体の中に組み込んで、はじめてじわじわ効いてくるものです。

でも、だからこそ強い。毎月コツコツ届け続けた院と、なにもしてこなかった院。1年後の患者さんとの関係性には、はっきり差がつきます。

まずはA4用紙1枚、今月の失敗談と季節のストレッチひとつからで十分です。今月から始めてみてください。


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ニュースレターは患者さんとの関係性を作る優秀なツールですが、これだけで治療院経営がうまくいくわけではありません。集客・リピート・単価も含めた全体の仕組みが大事なんですね。

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