整体院や鍼灸院をマンションや自宅の1室で開業したい。できるだけ開業費用を抑えたい。といった質問や相談はこれまでに何件かいただいています。
結論からいうとマンションの1室や自宅の1階でも、ちゃんとやれば患者さんは来てくれます。僕が主宰する加藤会にはそういった先生が多くいますが、そんな環境でもきっちり月間100万以上売上げることに成功している治療家が何人もいます。
ということでこの記事は整体院の自宅やマンション開業について
マンション治療院を開業し集客する方法
まず大前提として頭に入れておいてもらいたいのが集客です。マンションの1室で整体院や鍼灸院院を開業しました。患者さんがわざわざ探し当てて来院してくれました。こんな都合のいい流れには絶対になりません。
路面店であれば、前を通る人が看板を見て来院。この集客ルートがありますのでそれが可能です。でもマンションの1室や住宅街の中であれば、なんにもしなけりゃ通りすがりというのはまず期待できません。
飛び込みで入ってくるどころか、そこに整体院や鍼灸院が存在しているということすらほとんど認識してもらえません。なので、絶対になんらかの策を講じて集客に力を入れる必要があります。それができないとほぼ失敗します。
これはちょっと考えればわかりそうなんですが、ここを理解せずに自宅やマンションで治療院開業してしまう人が多いようです。そりゃなかなかうまくいかないです。
マンション&自宅開業の立地は考えなくていい?
マンションの1室という時点で立地もクソもないように感じますが、ここはちゃんとしっかり考えてください。
ターゲットをどうするのか。地域性はどうなのか。などから逆算して考える必要があるのは言うまでもありませんが、基本的に、来られる患者さんの足を考えるべきです。
つまり、
- 駐車場は確保できるのか
- 駐輪スペースはあるのか
- 駅から徒歩でいけるのか
といった点です。
あと、これは足に近い要素なんですが、近隣に集客できる施設があることも大きいです。たとえばイオンがあるとかですね。なぜかというと、「ついでに整体院に行く」ということができるからです。
実際のところ、僕がかつて経営していた整体院もサロンも、正確に計測はできませんがついでに来る人が多かった。サロンなんかはたぶんかなりの割合そうだったと思います。
整体院はさすがにそれよりは少なかったですが、それでも近所のスーパー帰りに来られる方や、終わってからスーパーに行きますといった患者さんはめちゃくちゃ多かったです。
ついでに治療に来られても困る。そんなの治療院じゃない。と思う先生はそれはそれでいいです。別に強制ではないので。でもね、実際のところ整体院や鍼灸院など治療院でも、ついでに通える場所にあるから繁盛しているという例がたくさんあります。当の本人は腕だと思っているかもしれませんが・・・
あと、そういった施設には必ずライバル院が入るので、集客には不利に感じるかもしれませんが、必ずしもそうでありません。むしろ、そういったことはほとんどの場合、無視してもいい。特に治療に特化した整体院などであればあんまり関係ない。
理由はイオンなどの商業施設に入っているのは多くがリラクゼーションサロンだからです。もちろん違う場合もあるので、事前に確認はしてくださいね。そういう傾向にあるというだけですので。
治療院開業時の効果的な集客方法は?
基本的に治療院の集客というのは、ルートが多いほうがいいです。どれかひとつに頼るのは危険
また相乗効果というものも見込めますので、複数のルートというかチャネルは持つべき
できれば、最低限の形だけでもいいので、ホームページは開業時にすでに用意しておきたいところです。これは、開業と同時にホームページで集めろといういう意味ではなく、他の媒体や方法で集客するにしても、ホームページというものがないと成約率が落ちるからです。
たとえばチラシを配布するとします。
15年前であれば、チラシを見た人は、その情報だけを頼りに、つまりチラシを握りしめて、あなたの整体院に来院しました。でも今はそうではありません。現在、多くの見込み患者さんが取る行動はこうです
間にホームページで確認するという作業が入るんですね。なぜそんなことするのかというと、ようは安心したいわけですよ。失敗したくない。場所がマンションの一室とわかればなおさらです
路面店で外観もキレイ。スタッフも多くいそうで雰囲気も明るそう。そうった条件がそろっていれば人は「ここならたぶん大丈夫そう」と最低限の安心は担保されているだろうと感じます。でもこれがマンションの1室や自宅の1階となるとなかなかそうはいきません。「大丈夫かな」という不安を持つ人が少ないんですね。
その不安を解消するためのツールがホームページです。だから開業時に間に合わせるのは難しい面もあると思いますが、できる限りホームページは用意しておいてください。
あとはある程度のお金をかけたほうが、スピードは早いので、チラシやミニコミ誌などの予算は確保すべきです。費用を抑えたいなら、ひたすらポスティングしてください。ひたすら手配りしてください。
僕は死ぬほどポスティングが嫌いでしたが、費用を抑えたい時期があったので、死ぬほどポスティングをしました。
ただ鍼灸院など国家資格が必要な院の場合は、オフラインの広告はちょっとむずかしいです。広告制限を守ったチラシなどでは、訴求力のある魅力的なものは作れないんで、ほぼ無駄になってしまいます
となれば、なおのことホームページは必須となります。できるだけホームページは早めに作っておくようにしてください。
自宅やマンションの最大のデメリットは認知されにくいという点です。しかも開業時なんで、誰もあなたの整体院のことは知りません。これを、とりあえずそこに整体院があるのを知っている。この状態にまずは持っていく必要があるのです。
整体院の集客においてもっとも大切な要素は「認知」。知っているか知らないかが集客の成否を分けると言ってもいいでしょう。
開業時に看板は用意すべきか?
とおりすがりで集客が見込めないんだったら看板は必要ない。そう思ってしまいがちですが、集客したいならつけてください。
あ、あそこに整体院あるんだ! だけでもいいんです。それだけも違ってきます。さっきも書いたように認知してもらわにゃ始まりません
あそこに整体院があったな
↓
ネットでホームページを検索
↓
あ、なんかいい感じやん
↓
来院
この流れを作ることも可能です
また、とおりにA型看板やブラックボードなどが出せるなら絶対に出しましょう。チラシをつけて。これも、開業前に場所を選ぶときに確認しておいて、そういった看板が設置できるところを選んだほうがいいです。
神奈川の整体院のクライアントさんで、マンションの一室(4階)の方がいます。そこは1階の道路に面したところに設置したボードとチラシで毎月5名~10名の新規患者さんを獲得しているそうです。
さすがにこの数字は人通りが多くないと難しいですが、マンションだから無理なんだと思い込まずに行動することが大事です。
以上、かなりざっくりとなりましたが、自宅やマンションで整体院を開業するときのポイントです。基本的には、自宅だからとかマンションだからとかといった理由でやることの本質が変わるわけではありません。基本は全部一緒。
集客が不利であることは変わりありませんが、1人治療院でも、月商100万ぐらいならそこまでの壁はありません。僕はそう感じています。そこまでいけた後は、店舗を借りてもいいかなとは思いますが、これは大きくしたくなければ特に必要ないです。
これから治療院を開業する先生はもちろん、すでに開業している先生も参考にしてみてくださいね。