治療院のリピート対策はめちゃくちゃ大事です。ここを意識してなんらかの施策を講じられると売上げほぼ確実に伸びるからです。
売上げを伸ばすためには「新規を増やさないと!」と新規集客に力を入れる治療家は多いんですね。もちろん新規集客はめちゃくちゃ大事。常になんらかの施策はすべきです。でも多くの院でリピート対策がおろそかになっていて、せっかくあなたの院に来られた患者さんが途中で離脱してしまって、十分な利益を得られていないケースが多くあるのも事実
これはちょっともったいないんで、今回はそのリピート対策についてお伝えしますね。リピート対策って面倒くさいことが多いんだけど、そのぶんちゃんとやればそれなりの成果がほぼ出ます。
つまりちょっとぐらい手間は掛かってもいいから、今よりも売上げを伸ばしたいっていう先生にはぴったりな施策です。っちゅうことで、今の新規数を変えずに治療院の売上げを伸ばしたいという先生は最後まで読んで参考にしてください。
治療院のリピート対策はフォローすりゃええんやで
僕は治療院のリピートを短期リピートと長期リピートの2つに分けて考えています。短期リピートっていうのは、だいたい5~7回目ぐらいまでのリピートです。
この回数になんか意味があるってわけじゃあないんです。クライアントにヒアリングしてみて、だいたい5~7回ぐらいで症状が安定してくる1クール的な意味合いの回数だって方が多かったんですね。んで、そこをわかりやすいように短期リピートとしました。
それに対して長期リピートってのは、それ以降のことを指します。今回はこの長期リピートについてです。短期リピートについては以下の記事を参考にしてください
〇治療院の問診はこの4つを意識しろ
〇治療院の問診では通勤計画を告げるべきか
〇治療院の問診は自信のある態度で決まる
今回のテーマ、長期リピートの方法は患者さんのフォローです。手紙でも電話でも、LINEでもメールでもなんでもいいんですが、患者フォローは売上げを確実に伸ばしてくれます。なので、それに掛ける時間も人手もあるんなら、絶対にやったほうがいいですね。
でね、患者さんのフォローで頻繁に質問されるのが、休眠患者さんに手紙などを送るとして、誰に送ればいいかわからない。さすがに全員に送るのは多すぎて無理。みたいな内容です
よく治療院コンサルタント的な人が、全員にサンキューレター送れ!全員に休眠患者さんにハガキを送れ!ってな話をしますが、既存患者さんがたくさんいる場合、そのすべてに個別で手紙を書いたり電話をしたりするのはあまり合理的ではないです。っちゅうかたぶん無理です
だからやはりやり方は考えんなアカンのですよ。で、その考え方はこれからいう3つのポイントを参考にしてださい
- オンラインにする
- 現在進行形を大事にする
- 優良顧客を大事にする
この3つを意識してください。これを意識すれば面倒くさい長期リピートのフォローも効率的にできて、最小の労力で最大の成果を得られるようになります。
治療院のリピート対策1:オンラインにする
ではここからは、1つずつ解説していきます。まずは1つめの「オンラインにする」から
さっき話したように手紙や電話はめちゃくちゃ手間が掛かります。特にすべての業務を行う一人治療院とかだと、ちまちまと手紙なんか書いてられないと思います
僕は字を書くのがめっちゃ苦痛なんで、絶対にやりたくないです。昔整体院とサロンをやっていたときも頑張ってみた時期があったんやけど、1枚書いたら20分ぐらい休憩してたんで全然進みませんでした。で、結局すぐ断念
まだ受付のアルバイトとかいればやってもらえばいいですけど、全部自分っていうのはちょっとしんどいです。だから、それをオンラインにしようっちゅうことですね。具体的にはLINEかメールなんですが、今はもうLINE公式アカウントで運用するのは一番いいです。
もちろん手紙には手紙のメリットがあるし、電話にだってメリットはあります。LINEだってメリットだけじゃなくデメリットもあります。でもね、総合的に見て、これを書いている2023年11月時点ではLINE公式アカウントが一番いいです。簡単やし、コストも安いし、LINEはみんな使ってるモノなんで便利です。
もし、僕が今から治療院をするなら、必ずメールやLINE公式アカウントでフォローしていきます。LINEを使わないなんてちょっと意味がわからないです。ものすごく大きな損失を生むっていってもいいかもしれません。だからあなたも絶対に使いましょう
ただね、LINE以外は使うな!って意味ではないです。電話も手紙もLINEにはない特徴があるんで、それは使い分ければOKです。
たとえば一般論になりますけども、年配の方だとハガキなどのほうがありがってくれるので反応が高い傾向にあり、わざわざ手間をかけてハガキなどを送る価値がある場合もあります。逆に若い世代だと、いきなり電話されてもちょっと困る・・・なんて人もいますし、そもそも家族に内緒で通院していて、電話やハガキは困るなんて人もいます。
なので、手は掛かってもいい。最大成果を出したい!という治療家は、メインはLINEにして、状況や人に応じて手紙や電話も使うようにしてもいいかもしれません
とにかく全部オフラインにするのはかなりの労力を使うので、LINE公式アカウントをつかってオンライン化しましょう。ってのが一つめに意識すべきことです
LINE公式アカウントの活用方法についてはこちらの記事に詳しく書いています
⇒ 治療院のリピートをLINEを使って1.5倍にする方法
治療院のリピート対策2:通院中の患者さんを大事にする
では次は二つ目です。二つ目は「現在進行形の患者さんを大事にする」です。現在進行形というのは、 今まさに通っている患者さんのことですね。
こちらの指示通りしっかりと通院されている患者さんは、もちろんこれに当てはまります。でもフォローを考えたときは、もうちょっと範囲を大きくして、指示通りには通院できていない。改善まではもうちょっと掛かるのに(まだ治ってないのに)計画通り通院しなくなってしまったといった患者さんも含めてください
こういった現在進行形の患者さんを優先して力をいれてフォローをすることをおすすめします。現在進行形の患者さんを優先する理由は、それがもっとも売り上げに繋がるからです。つまり経営的な理由です。
多くの先生は、真面目に通ってくれる患者さんは「何もしなくてもええやろ。だって今通ってくれてるってことは施術に満足してるってことやろから」って考えがちなんですよ
これ、けっこう危険な考え方なんですね。
いままにでこんな経験ないですか?真面目にちゃんと通ってくれている患者さんがある日突然来なくなる。理由はわからないけれどもとにかく来なくなる。なんて経験が。たぶんその経験がないなんて治療家はいないんじゃないかと思います
患者さんって通院中にいろんな不安や葛藤が頭の中を駆け巡るんです。
- 最初と比べてなんか最近治りが悪いな
- このまま通院しても治らないんじゃないか
- まだ完全に治ってないけどもうこれぐらいでいいかな
- ここの院より安くて良さげな治療院を見つけたんだけど、どうしようかな
- 理由はないけどなんとなく行くのが億劫になってきた
こんな感じに本当にいろんな感情が芽生えてるんです。そして多くの場合、治療家はそれらを見落とします。こちらから見ればたんたんと通院してくれている。ってな状態に見えちゃうんですね。マジメに通ってくれてるから満足してくれてるんだろうって思っちゃうんですね
でも、ある日突然来なくなる
つまりどんな患者さんでも、いつどこでどんな理由で離脱するかなんて誰にもわからないんですよ。だから真面目に通っている患者さんでもフォローした方がいいんです。
それにフォローの労力も少なく、フォローしたことで来院してくれる確率もめっちゃ高いんです、現在進行形の患者さんって。
来なくなった患者さんにもう一度来てもらうために必要な労力と、通院中の患者さんが離脱してしまうことを防ぐためのフォローだと、通院中の患者さんの方が圧倒的に少ない労力で済みます。
つまり少ない労力で売上を効率的に伸ばしていこうと思うなら、現在進行形の患者さんを大事にする方が効率的なんです。だから現在進行形の患者さんを大事にしろっちゅうことですね
治療院のリピート対策3:優良顧客を大事にする
では最後三つ目です。三つめは「優良顧客を大事にする」です
これは先ほどの現在進行形と考え方はかぶるんですけれども、あの人はなにもしなくてもずっと来てくれるから大丈夫だろうという理由で、もっとも大切にしなくちゃいけない患者さんをほったらかしにするなという意味です
治療院経営的にみると、もっとも丁寧にフォローすべきは、あなたの院にもっとも多くお金を落としてくれる患者さんです。お金だけでみたくないというのであれば、それ以外の要素を入れてもいいです。たとえば「こちらの提案を守ってマジメに通ってくれる」とか「いい人だから楽しい」でもなんでもいいんです
とにかくあなたが、今いる患者さんの中で「こんな人ばっかりだったら院経営がさらに楽しくなるだろうな」って感じる患者さんを優良顧客としてください
こういった患者さんは、信頼関係が築けているはずだ!と思い込みやすいんで、どうしてもフォローがおろそかになってしまうんですね。でもそこはしっかり対応しなくちゃダメなんです。
理由は、ちゃんとフォローしておけば離脱する可能性がもっとも低く、そして仮に離脱してしまったときのあなたのダメージがもっともデカいからです。
なぜかずっと来院していないような、休眠患者さんばっかりフォローする先生がいますが、これは大きな間違いです。
来るかどうかわからない人、めったに来ない人ではなく、確実に来てくれる人、何かあればあなたのことを頼ってくれる人、そんな人たちをしっかりフォローしてあなたの元から去らないようにするのが経営的に最も重要なことです
休眠患者さんの掘り起こしなどをしてはいけないという意味ではないです。それは大いにやってもらっていいんです。ようは限りあるマンパワーをどこに使うかという問題です。
この優良患者さんほど大切にフォローするという考え方は、多くの先生ができていないことです。できていないなぁと感じる先生は今後、実践して院経営に役立ててください。患者に優劣をつけるなんてできないという価値観の先生は、この内容は無視してください。無理せずに、自分の価値観を大事にしたほうがいいと思うので。
でも経営という観点で、患者の扱いも差別していいと考えるなら、参考にしてくださいな
フォローって本当に手間がかかります。実際のところこんなことしなくても十分な売上げと患者さんとの信頼関係が築けるなら、そんな面倒なことわざわざしなくてもいいんですよ。
だからそんなことしなくても特に問題なくやっていけている。という先生はそんなに力を入れなくても大丈夫です。でも今の新規数を変えずにもう少し売り上げを伸ばしたい。患者さんと信頼関係を強化してもっといい治療を提供していきたい。そういった想いがある先生は、フォローも頑張ってください
そのうえで、より効率的に行っていきたいならば、今日お伝えした内容をもとに実践していただければと思います。